
〈開発者A〉
鳥の羽根に替わるものがあるか、あの軽さを再現してしかも丈夫となると技術的にはとても困難だよね。

〈開発者B〉
あんなに軽いものが作れるのかな。
樹脂の成形はどうだろうか?それなら安く大量生産にも向いている。
〈開発者A〉
軽く、自由形状を作るには射出成形法が適しますね。
射出成形でどこまで軽く作れるのだろう、樹脂量を少なくするには金型技術も重要になるぞ、細かな形状も必要だ。

〈開発者C〉
羽根の形状、使用する樹脂の選定、金型構造の3点を同時に考えていこう。

まずは、鳥の羽根から学んだ空力の技術で形状案を検討した。
→鳥の羽根の飛び方に近づける為に樹脂の羽根の隙間やデザインを何度も試作金型をつくり研究した。
また金型加工技術、樹脂成形技術面から見て、製造可能な検討も同時に進めた。
形状案が煮詰まり、金型メーカーも交え打合せが行われ詳細形状が決められていく。図面が完成した。
〜試作、だが飛ばない〜
金型作製に移り、試作の日がやってきた。
試作品が出来たが、鳥の羽根のようになかなか飛ばない。バランスも悪い。
…なぜだろう?
新しい形状を考え〜金型修正〜成形トライ〜テストの試行錯誤が続いた。
試行錯誤の結果すばらしいものが出来、世に送り込めるものが開発された。
〜特許採用〜
度重なる検討により非常に多くの案が盛り込まれ特許にも多項目が採用された。
それまでの鳥の羽根の打球体はコルク、コルクの替わりに天然ゴムを使った。
このゴムの重量や弾力性も羽根の飛びに非常に影響する。
この打球体についても何度も試行錯誤を重ねた。

天然の鳥の羽根のシャトルコックに近い飛び方やバランスを実現し、大変丈夫で安価なシャトルコックが完成した。
昭和26年、ハタチもそして日本の工業全体も黎明期のミッションであった。
Copyright c HATACHI GROUP. All rights reserved.